航空法
航空法(こうくうほう)は、日本の空の安全を確保し、航空機の運航や空港の管理、航空従事者の資格などを定めた法律です。正式名称は「航空法(昭和27年法律第231号)」で、所管は国土交通省
航空法の目的
- 航空の安全確保
- 航空機の円滑な運航
- 人命・財産の保護
主な内容(ポイント別)
□ 航空機の定義と分類
- 航空機:人が乗って飛行できる装置(飛行機・ヘリコプターなど)
- 無人航空機(ドローン等):近年の改正で厳格に規制対象化
□ 飛行ルール(空域・高度)
- 最低安全高度
- 市街地:原則 300m以上
- 人家の少ない地域:原則 150m以上
- 制限空域
- 空港周辺、人口集中地区(DID)、自衛隊・米軍施設周辺 など
- 夜間・目視外飛行は原則禁止(許可制)
□ 空港・飛行場の規制
- 空港周辺の高さ制限
- 建築物・クレーン・広告塔などは制限対象
- 障害物の設置制限
- 建築計画時に航空法の確認が必要なケースあり(不動産実務で重要)
□ 航空従事者の資格
- 操縦士(パイロット)
- 航空整備士
- 航空管制官
→ 国家資格・免許制
□ 無人航空機(ドローン)規制(重要)
- 100g以上は航空法の対象
- 原則禁止行為:
- 人口集中地区(DID)上空
- 夜間飛行
- 人・建物から30m未満
- 催し場所上空
- 国交省の許可・承認が必要な場合あり
- ■不動産・建築実務との関係(実務上の注意)
- 空港周辺土地
- 建物高さ制限 → 収益性・建築計画に影響
- クレーン・看板
- 一時的でも届出・制限対象になることあり
- ドローン撮影
- 物件撮影でも無許可飛行は違法の可能性
- 空港周辺土地
□関連法令(セットで確認)
- 建築基準法(高さ制限・用途地域)
- 小型無人機等飛行禁止法(重要施設周辺)
- 電波法(無線通信)
- □各自治体条例規制
-
- 空港名を指定した高さ制限
- 相模原・町田・大和エリアでの具体適用
- ドローン撮影を合法に行う方法
相続税の基礎控除、配偶者特別控除
相続税の「基礎控除」と「配偶者の税額軽減(配偶者控除)」について、ご説明します。
■相続税の基礎控除とは?
相続税には「基礎控除」という制度があり、相続財産がこの金額以下であれば、
相続税はかかりません。
■基礎控除の計算式
3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
<例>
法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人の場合
3,000万円 +(600万円 × 3)= 4,800万円
→ 4,800万円までの遺産には相続税はかかりません。
■配偶者の税額軽減(配偶者控除)とは?
配偶者が相続する場合、特別に大きな控除(非課税枠)があります。これを「配偶者の税額軽減」といいます。
■非課税限度額
配偶者が相続する財産については以下のどちらか大きい方まで非課税になります。
- 1億6,000万円
- 配偶者の法定相続分までの金額
つまり、配偶者が多くの財産を相続しても、一定の範囲なら相続税がかからないという制度です。
■例
配偶者と子ども1人が相続人 → 配偶者の法定相続分は 1/2
遺産が3億円の場合 → 配偶者が1億5,000万円を相続 → 非課税(法定相続分以下)
■注意点
- 配偶者控除を受けるには相続税の申告が必要です(ゼロでも申告しないと控除は適用されません)。
- 配偶者控除があるとはいえ、将来的な二次相続(たとえば配偶者が亡くなった後の相続)を考慮することも大切です。
国税庁
「NO4158 配偶者の税額の軽減」 ご参照ください。
空き家の3,000万円特別控除
「空き家に係る譲渡所得の3,000万円特別控除の特例」
(被相続人の居住用財産の特例)
相続した空き家を一定の条件で売却すると、
譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。
□制度の目的
- 相続後に放置される空き家の増加防止
- 老朽化による倒壊リスクの回避
- 早期流通の促進
根拠法:空家等対策の推進に関する特別措置法
所管:国税庁 国土交通省
主な適用要件(売主側)
① 相続した住宅であること
- 被相続人が一人で居住していた
- 昭和56年5月31日以前建築(旧耐震)
② 相続後の状態
- 事業・賃貸に使用していない
- 空き家である
③ 売却条件
- 売却価格1億円以下
- 相続開始から3年以内の年末までに売却
- 確定申告が必要
耐震要件(改正後のポイント)
現在は 3つの方法 のいずれかでOKです。
□ ① 売主が耐震改修して売却
→ 現行耐震基準を満たす状態で引渡し
□② 売主が解体して更地で売却
→ 建物を除却
□ ③ 購入者が取得後に耐震改修
→ 売却時は旧耐震のままでも可
→ 購入者が取得後に耐震改修し、基準適合証明を取得
この③が制度改正で追加された重要ポイントです。
購入者側のポイント
購入者が耐震改修を行う場合:
- 売買契約で「買主が耐震改修を実施する」ことを明確化
- 改修完了後に耐震基準適合証明書を取得
- 売主の確定申告に必要な書類を用意
改修費用は購入者負担
売主はその証明をもって3,000万円控除適用
実務上の注意
- 証明書取得期限に注意
- 他のマイホーム3,000万円特例との併用不可
- 共有相続は相続人ごとに適用可(条件あり)
中古住宅購入時隣地境界
◆中古住宅の購入にあたっては、隣地との境界に関する法的規制にも十分注意が必要です。
◆民法においては建物の外壁や出窓等は原則として隣地境界線から50cm以上の距離を確保する必要があるため、既存建物がこれに抵触していないか事前に確認することが重要です。
◆建築基準法に基づく防火地域等においては、防火性能を満たす外壁とすることで、必ずしも50cmの距離を確保しなくても建築が認められる場合があります。したがって、対象不動産が所在する用途地域や防火指定の内容についても併せて確認することが重要です。
◆現況において境界距離が不足している場合や、将来的なトラブル防止の観点から、隣地所有者との間で現状を相互に確認し合い、越境や距離に関する合意内容を明確にした覚書を作成しておくことが望ましいです。
◆将来の売却時や建替え時にも円滑な手続きが可能となり、不要な紛争リスクを軽減することができます。
告知義務
「超高齢化社会における不動産取引における孤独死の告知義務」について、国土交通省のガイドラインを基に説明します
■告知義務の基本的な考え方
2021年10月に国土交通省が公表した「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」により、孤独死を含む人の死に関する告知義務の基準が明確化されました
■告知義務が原則不要なケース
- 自然死(老衰や病死)や、日常生活の中での不慮の事故死(転倒事故、誤嚥など)で、かつ特殊清掃等が行われていない場合は、原則として告知義務はありません。
自宅における死因のうち、老衰や病死による死亡が9割以上を占める一般的なものであるため、買主・借主の判断に重要な影響を及ぼす可能性は低いと考えます
▲ 告知義務が必要となるケース
- 自殺、他殺、火災による死亡など、事件性のある死が発生した場合
- 自然死や不慮の事故死であっても、遺体の発見が遅れ、特殊清掃や大規模なリフォーム等が行われた場合。
- 死因が明らかでない場合(自然死か自殺・他殺か判断できない場合)
これらの場合、買主・借主の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるため、告知義務が生じます
■告知義務の期間
- 賃貸借取引において、上記の告知義務が必要な事案が発生してから概ね3年が経過した後は、原則として告知義務は不要とされています。
- ただし、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案については、3年経過後も告知が必要となる場合があります。
告知義務の有無や期間については、個別の事案の内容や社会的影響等を総合的に判断する必要があります。全宅連
■ 告知の方法と内容
- 告知を行う際には、事案の発生時期、場所、死因、特殊清掃等が行われた場合はその旨を伝える必要があります。
- ただし、亡くなった方やその遺族等の名誉及び生活の平穏に十分配慮し、氏名、年齢、住所、家族構成や具体的な死の態様、発見状況等を告げる必要はありません。
宅地建物取引業者は、売主・貸主に対して告知書等への適切な記載を求め、これを買主・借主に交付することが、トラブルの未然防止と迅速な解決のためにも有効です
■まとめ
▲自然死(老衰・病死)
告知義務原則不要 特殊清掃等が行われていない場合
▲日常生活の中での不慮の事故死
告知義務原則不要 特殊清掃等が行われていない場合
▲自殺・他殺・火災による死亡
告知義務必要 事件性があるため
▲自然死や不慮の事故死でも特殊清掃等が行われた場合
告知義務必要 遺体の発見が遅れた場合等
▲死因が明らかでない場合
告知義務必要 自然死か自殺・他殺か判断できない場合
▲告知義務が必要な事案発生から3年経過後(賃貸借取引)
告知義務原則不要 事件性、周知性、社会的影響等が特に高い場合を除く
■告知義務の有無や内容については、個別の事案の内容や社会的影響等を総合的に判断する必要があります
参考:「宅地建物取引業者による人の死の告知に関する ガイドライン」
令和3年10月 国土交通省 不動産・建設経済局 不動産業課
注視地区の懲役と罰金
■相模原市における「重要土地等調査法」の指定状況
相模原市においては、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律(令和3年法律第84号)(以下「重要土地等調査法」という)」に基づき、以下のとおり区域指定が行われています。
■制度の概要
本法は、安全保障上重要な施設や国境離島等の機能を阻害するおそれのある土地利用を防止することを目的としています。
■注視区域の対象地
神奈川県相模原市には、防衛関係施設である陸上装備研究所および相模総合補給廠が所在しており、これらの周囲おおむね1,000メートル以内の区域が「注視区域」に指定されています。
なお、本区域は町田市の一部地域とあわせて指定されており、相模原市内の該当エリアも含まれます。
■特別注視区域の指定状況
相模原市においては、座間市に所在するキャンプ座間(座間駐屯地)周辺の区域が主として「特別注視区域」に指定されています。
■注意点・補足
・「注視区域」においては届出義務はありませんが、国による土地・建物の利用状況に関する調査が実施される場合があります。
・「特別注視区域」においては、200平方メートル以上の土地の売買等について、事前に国への届出が必要です。
・指定状況は、法令の改正や区域の追加等により変更される可能性があります。最新の情報については、内閣府または神奈川県・相模原市の公式発表をご確認ください。
■今後の確認方法
・相模原市公式ウェブサイト(基地対策課)
・内閣府「重要土地等調査法」専用ページ
また、特定の町丁目や土地が指定対象に該当するかについては、以下のコールセンターへのお問い合わせを推奨します。
【内閣府重要土地等調査法コールセンター】
電話番号:0570-001-125(平日9:30~17:30)
■届出を行わなかった場合等の罰則(内閣府HPより)
以下のいずれかに該当する場合、6か月以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることがあります(法第26条)。
・届出を行わずに契約を締結した場合(法第13条第1項)
・契約締結日を含め2週間以内に届出を行わなかった場合(法第13条第3項)
・虚偽の届出を行った場合(法第13条第1項または第3項)
※やむを得ない事情により届出ができなかった場合は、速やかにコールセンターへご相談ください。







